第26回品質工学研究発表大会(RQES2018S)へのお誘い

大会実行委員長 小池昌義
 

 
 第26回品質工学研究発表大会は,品質工学会が一般社団法人として生まれ変わって2回目の大会になります。昨年,品質工学会は,30周年に向けての改革運動「ビジョン30」を開始し,新しい学会の目標を掲げました。その流れの中で開催される今年の大会のメインテーマは,昨年に引き続き「あらゆる分野に評価でイノベーションを」です。品質工学会は,あらゆる分野に “技術革新” を進めたいと考えています。サブテーマは「ロバスト性を測る品質工学」です。品質工学は評価のための工学であると言われていますが,あらゆる分野で合理的な評価方法を確立することにより,社会の生産性を上げ,社会の自由の拡大をしていくという技術の役割を果たして行こうとしています。
 研究発表大会では,いろいろな技術分野の中で品質工学を活用した研究発表と討論を行います。大ホールは各分野での評価技術について参加者が討論できるセッションとし,ポス夕ー会場は発表者と参加者が密接に討論できるセッションにしました。た,小ホールは各地で定期的に開催している研究会の活動を知るために,各地の品質工学研究会を中心にしたセッションにしました。さらに,1日目午後には, 農林水産省が進めている産学官連携プロジクト “ 「知」の集積と活用の場” に関する招待講演があります。今まで品質工学があまり活用されていなかった農業分野のプロジェクトでの “技術革新” の現状を知り,品質工学の活用について討論していきたいと考えています。
 大会の2日間,85件の研究発表とその討論の中で,新しい分野での新しい品質工学を見つけてください。周りの方と誘い合わせて,ご一緒に参加されることを期待します。

研究発表・討論の進め方

 今大会は85件のテマが集まりました。 昨年は88件であり,ここ数年90件弱での安定した申込み件数を推移しております。発表申込をもとに,日程,会場およびこれまでの経験を考慮し,参加される皆様にご満足いただける大会となるよう検討した結果,実行委員会では次のような形を考えました。
 発表の形式は,今大会も壇上発表とポスター表となります。大ホルでは「〇〇分野に評価でイノベーションを」と題したセッションを設け,各分野に評価でイノベションを起こしたテマを集めました。また,小ホールでは各地で活動している地方研究会にフォーカスし「研究会における推進」セッションや,地方研究会で取り組んだ事例などを集めました。
 ポス夕ー発表は,展示ルを使い4会場で行います。例年と同じく,議論のポイントを提示するための発表10分+質疑応答5分のオーガナイズドセッション(OS)の後に,発表者と参加者が自由に討論する自由討論時間を設けました。今回,大会実行委員OB会特別企画として,6月27日(水)の午前にテーマに沿った過去の好事例を集めたセッション「ゼロ点比例にこだわる」を行います。品質工学をこれから学ぶ初心者の方の興味や理解を促すような企画となっています。
 発表会場は1日目,2日日ともに6会場となりますが,壇上,ポスターいずれの形式においても活発な討論が行えることを第一に考えました。参加者の皆様のご協力で活気あふれる大会になることを実行委員会では期待しております。

表彰式ならびに受賞記念講演

 
 大会1日目に,品質工学会貢献賞, 品質工学会日本規格協会理事長賞 の表彰式を,大会2日目に,ASI賞,精密測定技術振興財団品質工学賞論文賞,品質工学研究発表大会実行委員長賞,品質工学会会長賞 および 精密測定技術振興財団品質工学賞発表賞 の表彰式を行います。
 また,大会2日目には 精密測定技術振興財団品質工学賞論文賞 および 品質工学会ASI賞 の受賞記念講演を行います。

招待講演

 
 大会1日目の午後に,農林水産省が進めている産学官連携プロジェクト “「知」の集積と活用の場” からの招待講演『「知」の集積と活用の場による農業分野の技術革新』を実施します。皆様のご参加と活発な議論を期待しております。