特別企画シンポジウム

特別企画シンポジウムのご案内

品質工学展開の方向性を探る~経営課題達成を目指して技法融合の仕組みへ~

開催案内

 品質工学会が発足して30年になりました.この間,学会誌や各イベントを通じて当学会から発信された様々な情報は,多くの企業で活用され,各企業の成長に貢献してきました.これまでの活動を継続することの重要性は今後も変わりませんが,日本企業がかつての勢いを取り戻すためのチャレンジの場に立たされている中,当学会にも新しい取り組みが求められています.今回,企業交流会から派生させた特別シンポジウムを開催します.メインテーマを「品質工学展開の方向性を探る」として,日本TRIZ協会のご協力をいただき,QFDやTRIZと品質工学の技法を融合する効果について,最新の取り組みの発表と討論を予定しております.
参加を希望される方はWEBでお申し込みください.

主催:(一社)品質工学会 後援:日本TRIZ協会  協賛:(一財)日本規格協会

テーマ 品質工学展開の方向性を探る~経営課題達成を目指して技法融合の仕組みへ~
日 時 2023年1月20日(金) 10:00~17:00 9:45よりTeams接続
開催形式 オンライン開催(現地会場はありません。)
定 員 100名
申込締切 2023年1月6日(金) ただし,定員になり次第締め切ります。参加ご希望の方はお早めにお申込みください。
参加費 9,000円
申込先 学会ホームページよりWEB申込み 2022年11月7日受付開始予定
主 催 一般社団法人 品質工学会
 
 

参加申込

参加ご希望の方は,下記リンク先よりお申込みください。非会員の方もお申込みいただけますが,定員に達した場合には品質工学会員が優先となりますことをあらかじめご承知おき下さい。
 

https://www2.rqes.or.jp/event/RQES2023K_event_index.html よりお申し込みください。  

 

なお,申込締切は1月6日(金)となります。参加ご希望の方はお早めにお申込みください。

プログラム

10:00 開会挨拶
品質工学会会長 椿広計
10:10 特別講演「欧米におけるデザイン・フォー・シックスシグマ活動」」
ASI-CG 田口伸
11:10 基調講演「技術開発プロセスを設計するプラットフォームT7の紹介」
QE Compass代表 細川哲夫
12:00 昼休憩
13:00 事例発表
(1)TRIZチュートリアル ヒット商品のアイデア,TRIZにある
オリンパス㈱ 三木基晴(日本TRIZ協会)
(2)QFD,TRIZのエッセンスを取り入れた効果的な品質工学の実験計画
アルプスアルパイン㈱ 飯澤尚文
(3)品質工学の考え方と福原流QFDによる新事業開発のアプローチ
㈱リコー 渡辺誠
(4)ロバスト開発推進におけるDFSSの適用事例 -摩擦減衰ボルトの開発
いすゞ自動車㈱ 衛藤洋仁,高倉裕太朗
(5)待ち受け型製品開発から提案型製品開発へ ~SDQD・QFD・TRIZを使った企画・開発力強化~
水島プレス工業㈱ 守屋宗真
  休憩 10分
15:15 パネルディスカッション
「品質工学展開の方向性を探る」~経営課題達成を目指して技法融合の仕組みへ~
司会:TM実践塾代表 芝野広志
パネリスト:講演者,壇上発表者
16:55 閉会挨拶
17:15 リモート懇親会 (18:00 終了予定)

 

講演の概要

特別講演「欧米におけるデザイン・フォー・シックスシグマ活動

ASI-CG 田口伸

 
 『Japan as No.1』が出版されて1980年代に欧米企業は日本企業のTQMを実直に学んだ.それは全社的に品質改善に取り組むことであった.当時,このような活動は欧米企業ではほぼ皆無であった.欧米企業に適したシックスシグマが誕生し,90年代から広まったのである.現状のコストダウンを図るシックスシグマ活動に対して,設計開発テーマのための概念がDesign for Six Sigma(DFSS)であり,DFSSのテーマを実行するプロセスはIDDOVという5段階のプロセスである.

基調講演「技術開発プロセスを設計するプラットフォームT7の紹介」

QE Compass代表 細川哲夫

 
 これまで品質工学が目指してきたロバスト性確保の重要性は今後も変わらないが,それだけでは事業を成長させることが困難な時代になった.事業を成長させるためには,お客様の期待を超える感動品質を備えた製品を継続的に提供することが必須となっている.そのためには,効率性と創造性を両立した新たな技法や仕組みが求められている.それを実現するのが”T7”である.

事例発表の概要

事例1「TRIZチュートリアル ヒット商品のアイデア,TRIZにある」

オリンパス㈱ 三木基晴(日本TRIZ協会幹事)

 
 顧客のニーズに応えて,魅力的な商品,サービスを提供する事は,企業にとって最重要な課題である.ヒット商品を生み出せず苦慮されている企業も多いのではないかと思うが,そのヒントが TRIZにある.今回は,未来の顧客ニーズを予測する手法やニーズに応えるためのアイデア発想の手法などTRIZの概要を紹介したい.是非とも,新商品の開発業務にTRIZを取り入れて頂ければと思う次第である.

事例2「QFD,TRIZのエッセンスを取り入れた効果的な品質工学の実験計画」

アルプスアルパイン㈱ 飯澤尚文

 
 品質工学でアイデアのロバスト設計を実現するなど,手法の出力を他手法の入力にするという考えである.一方,各手法には基本的な手順が存在し,手順毎に目的がある.その目的が他手法の目的に合致しているのであれば,そこに他の手法のエッセンスを組み込むことでより効果的な結果を出せるのではないかと考えた.今回は,品質工学の実験計画に,QFDやTRIZの要素を組み入れた事例を報告する.

事例3 「品質工学の考え方と福原流QFDによる新事業開発のアプローチ」

㈱リコー 渡辺誠

 
 新規事業の開発源流段階では,ターゲットや提供価値,要求品質やコスト,設計の確定度は低いが,その分変更の自由度は高い.我々は「福原流QFD」と「品質工学の考え方」を融合させたアプローチをここに適用した.得意技術を受け入れてくれそうな市場を探索し,ターゲットと提供価値の設定をした.また設定した市場での外乱を評価に活用して技術の素性の悪さをあぶり出し,変更の自由度を生かして様々な改善案を考案した.

事例4 「ロバスト開発推進におけるDFSSの適用事例 -摩擦減衰ボルトの開発-」

いすゞ自動車㈱ 衛藤洋仁,高倉裕太朗

 
 ①未然防止,②技術者の思考力強化,③全体最適への変革を目指し,学びながら実務課題を解決するロバスト開発講座を実施している.講座ではテーマ選定と機能検討を重点におき事例に取り組んでいるが,市場ニーズを正しく捉え,より大きな成果となるテーマ選択と効率的な最適化を行うため,2年前よりDFSSを取り入れ試行している.今回,摩擦減衰ボルトの開発にIDDOVプロセスを適用した事例の紹介とDFSSをどのようにいすゞ流にアレンジして取り入れていくか検討した内容を報告する.

事例5 待ち受け型製品開発から提案型製品開発へ ~SDQD,QFD,TRIZを使った企画・開発力強化~

水島プレス工業㈱ 守屋宗真

 
 水島プレス工業株式会社は,半世紀以上自動車部品を製造してきたが,あくまでお客様からの要求形状・要求品質に基づき部品を作り,高品質と低価格を実現する,いわゆる待ち受け型製品開発で利益を得てきた.しかし,自動車産業のパラダイムシフトが進行する中,お客様の要求である当たり前品質・一元的品質だけでは,他社との価格競争に陥ってしまう状態になりつつある.そこで弊社は2015年から,お客様の期待を超える魅力的な製品を提供するために,以下の取り組みを中心に,企画力および技術開発力の強化をはかってきた.①TRIZによる問題解決能力のレベルアップ,②SDQDによる技術シーズを起点にした新たな市場,新たな顧客の開拓,③QFD-TRIZによる顧客要求を起点にした魅力的な提案型商品の開発,今回は③の取り組みについて紹介したい.

特別企画シンポジウムの紹介動画

お問合せ

企業交流会に関するお問い合わせは,品質工学会事務局までお願いします
  品質工学会事務局 金野(こんの) 

  ・ TEL (03) 6268-9355