品質工学会 矢野宏賞

2026年 矢野宏賞

2026年4月29日
品質工学会 審査表彰部会

授賞の背景

 品質工学の発展には、「品質工学の研究や普及に進んで貢献する人材の育成」が重要であると考える。これに基づき、長期間にわたり異分野の技術者を繋ぎ、品質工学人材の育成に長期間にわたり寄与した個人を表彰する。
 推薦のあった内容に対して厳正な審査を行った結果,下記2名に対して2026年一般社団法人品質工学会矢野宏賞の授賞を決定した。

受賞者

受賞者  小野 元久 (宮城教育大学 名誉教授)
推薦者  植 英規  (東北品質工学研究会 、福島工業高等専門学校)

 

選定理由

以下の点が、品質工学の本質の指導に対する熱意を象徴するものと認められた。

教育の連鎖と指導者育成:指導を受けた教え子が、現在は教育現場で自ら品質工学の講座を立ち上げ、教育を継続しているという事実は、次世代への確かな継承として高評価を得るに至った。
知識の資産化と普及: 日本規格協会より出版された『基礎から学ぶ品質工学』をはじめとする体系的な教科書の執筆、ならびに1,500件規模の事例を網羅したデータベース「QDB」の構築は、学会内外の技術者にとって計り知れない共有資産となっている。
強固な産学連携の構築: 東北品質工学研究会(TQE)の会長を24年間の長きにわたり務め、数多くの民間企業や公的プロジェクトを巻き込んだ実践的な場を維持・発展させてきた功績は、地方研究会の模範となる。
 

受賞者

受賞者  田中 久 (公益財団法人 佐賀県産業振興機構)
推薦者  長坂 圭介  (株式会社久留米リサーチ・パーク)

 

選定理由

以下の点が、品質工学の実践の精神を体現するものと認められた。
 
圧倒的な現場課題の解決: 佐賀県および福岡県を中心とした地域企業に対し、150件を超える具体的な実験・指導を行い、100件以上の深刻な技術課題を解決に導かれた実績は、地域産業への直接的貢献として類を見ないものである。
地域コミュニティの長期的維持: 1992年に立ち上げた「佐賀県品質工学研究会」を30年以上にわたり支え続け、延べ300社以上の技術者が相互に研鑽し合う場を守り抜いてこられた熱意は、本賞の授与に極めて相応しいと判断された。
広範な教育活動と国際普及: 10年以上にわたる「くるめ品質工学講座」での指導や、九州大学、さらにはJICA海外研修生への講義を通じ、国内外の何百名もの技術者に品質工学の有用性を伝えてこられた功績も、高く評価された。

お問合せ

矢野宏賞に関するお問い合わせは,品質工学会事務局までお願いします
  品質工学会事務局 金野(こんの) 

  ・ TEL (03) 6268-9355  ・FAX (03) 6268-9350